「なんで勉強しなきゃいけないの?」と子どもに聞かれたとき、まず考えるべきこと
こんにちは。ささやま寺子屋塾の池です。
職業柄、よく聞かれる質問があります。
各家庭でこすり尽くされたであろう、あのキラークエスチョンです。
「なんで勉強しなきゃならないの?」
あるいは、
「なんで学校行かなくちゃいけないの?」
何回も聞かれすぎて、こちらも鍛えられました。
こういった質問に対して私は答え方を用意しています。
あとで詳しく書きたいと思います……が、その前に。
一番大事なことがあります。
子どもが求めているのは「模範解答」ではないということです。
つまり、子どもが
「なんで勉強しなきゃならないの?」
「なんで学校行かなくちゃいけないの?」
と大人に聞くとき、本当にその答えが聞きたくて質問しているとは限らないということです。
質問はひとつでも、その質問を口にする背景は一人一人違います。
――もしかしたら、授業についていけなくて勉強から逃げたいのかもしれない。
――もしかしたら、部活など勉強以外に打ち込みたいことがあるのかもしれない。
――もしかしたら、いじめにあっていて学校に行きたくないのかもしれない。
そんな子に対して、得意顔で勉強する理由を説明したところで、その子の心は満たされません。
それがどんなに理路整然とした模範解答でも、絶対に納得しません。
授業についていけない子は、勉強する理由を知ったところで結局ついていけないので勉強から逃げ続けるでしょう。
部活に打ち込みたい子は、聞かされた「勉強する理由」がその思いを上回らない限り、結局は部活を優先するでしょう。
いじめられている子は「学校行かなくていいよ」と言ってほしかったのに、逃げ場を奪われ追い詰められていくでしょう。
「どうしてそう思ったの?」
そう問い返す姿勢が第一です。
もちろん、「どうしてそう思ったの?」と聞いても、なかなか素直に胸中を話してはくれません。それでも、「この人は自分を見てくれている」と子どもに思ってもらえたら、その後あなたの話す言葉は子どもの心に届きます。
勉強する本当の理由なんて、子どもの背負っている背景に比べたら、それを知ろうとする姿勢に比べたら、ハッキリ言ってどうでも良いことなのです。
ていうか、場合によっては嘘の理由も言うべきです。
「勉強出来たらモテるやん」みたいなペラペラな答えの方が、案外子どもの心に刺さることもあります。
「勉強なんてせんでええ! 好きなことだけやってたらええよ!」と言ったら、(こんな大人になってはいけない……)という顔で逆に勉強しだすこともあります。
勉強する本当の理由なんて、どうでもよくはないけど、どうでもいいのです。
どうでもいいのです!
……と、ここまで書いて。
今回は一旦、筆を置きたいと思います。
「勉強する理由」を話す空気ではなくなってきてしまったので(笑)
本当はどうでもよくはないので、次の記事で書きます。
今回もお読み下さりありがとうございました!